Header website testkit

SP2000シリーズ

ターンキー仕様またはカスタムメイドの自動化プラットフォーム

Skalar の高度な SP2000 ロボッティック プラットフォームが、ルーチン分析試験に特化したフレキシブルな自動化ソリューションを提供

ルーチン分析検査がこれほど簡単になったことはかつてないでしょう

SP2000 自動化ソリューションは、BOD や COD、検査キット、pH、導電率(EC)、アルカリ度その他の滴定、濁度、色度、イオン選択電極(ISE)、粒度分布、自動計量、試料ろ過など、多岐にわたるアプリケーションに対応しています。分析やカスタムメイドのアプリケーションの組み合わせも可能です。

適用されるすべてのメソッドは、ISO、EPA、スタンダードメソッド、DIN などの国際規制に準拠しています。

SP2000 は、モジュラー設計とユーザー定義に基づくフレキシブルな自動化技術によりお客様のご要望に的確に対応します。これにより生産性と分析精度の向上と同時に

試料のターンアラウンド時間の短縮、試料あたりのコスト削減、過誤やオペレーターと試料の間の相互作用の排除を実現することができます。

適用される CE 規制に準拠するため、プラットフォーム一式は前面と側面の保護カバーで覆われています。分析装置は当社独自の RoboticAccess ソフトウェアパッケージにより制御されます。このソフトウェアには、事前設定済みアプリケーションファイル、分析スケジューラー、ユーザーが定義可能な試料テーブルのセットアップ、ユーザーが定義可能な印刷および LIMS/Excel へのエクスポートオプション、および広範な QC 機能が含まれます。

SP2000 のプラットフォームはアップグレード可能でお客様のニーズの変化に応じて修正できるため、初期投資の価値がさらに高まることとなります。

SP2000 Series robotic analyzer - beer

SP2000 シリーズ ロボティックアナライザー

SP2000シリーズプラットフォームは、自動試料前処理および/または自動試料分析に使用できます。

生物化学的酸素要求量(BOD)分析

BOD(Biochemical Oxygen Demand)分析は、水質試験機関で最も一般的なアプリケーションです。この検査は、水の有機物汚染の指標として使用されます。

Skalar 社の BOD 分析装置は、現在手に入る中で最もフレキシブルなプラットフォームの一つです。モダンなデザインと最新の革新的技術に加え、18 本から最大 198 本の BOD ボトルでの構成が可能。お客様のラボの正確な要件(試料スループット、自動化レベル、サンプル容量など)に適合するように開発されています。 EPA405.1/ISO5815-1/EN-1899-1/2、スタンダードメソッド5210 B、DIN 38409 などの国内および国際的な主要規制のほか、お客様独自のメソッドにも対応しています。

自動化できること

  • 試料ピペッティング
  • 試料の pH 測定/設定
  • 硝化抑制剤(ATU)/シードの添加
  • 希釈水の添加
  • 試料のホモジナイズ処理
  • 溶存酸素初期値(DO1)の測定
  • 各測定間のプローブ/撹拌機の洗浄
  • ボトルのキャップの付け外し
  • 最終溶存酸素値(DO2)の測定
  • 遵守が必要な規制に基づくBODの計算

pH、導電率、アルカリ度などの他の分析が必要な場合は、同一のロボット上でBODと組み合わせて実行することができます。

どのように動作するかご覧になりたいですか? ボタンをクリックしてデモ動画をご覧ください。

化学的酸素要求量(COD)分析

COD分析は、一般的に表流水や廃水中の有機汚染物質の量を測定するために使用されます。COD値は、水質を測定するための有用な指標です。

COD (ISO 15705/EPA 410.4)


SP2000 Test Kit analyzer

このメソッドの自動化は、従来の方法とまったく同じ反応に基づいていますが、滴定の代わりに光度検出を使用しています。手作業のステップはすべて自動化されています。メリットは、事前に調製済みの管を使用するため、毒性や危険性のある試薬の取り扱いが最小限に抑えられるという点です。この分析装置は、市販の COD 反応管または自作の COD 反応管を使用でき、複数の光度計と互換性があります。

滴定によるCOD (ISO 6060)

SP2000 COD analyzer

この分析装置は、4~6 個の交換可能な試料ラック(各試料ラック 20 ポジション)で構成できます。試料は、分解から滴定まで同じバイアルに入れたままにできるので、試料の完全性が保たれます。分析装置には、滴定装置、ビュレットチップ、プローブ、撹拌機が装備されています。ビュレットを交換することなく範囲を拡大するため、プラットフォームは2つの滴定装置で構成できます。

自動化できること

  • 試料前処理
  • 試料のホモジナイズ処理
  • 試料の滴定
  • 各測定間のビュレット先端の洗浄
  • COD値の算出

SP2000 試験キットの分析

世界中の多くの水質検査機関が、市販の光度分析試験キットを利用しています。

COD や全リン酸塩、全窒素、アンモニウム、亜硝酸塩など、水や廃水の分析における多くの重要なパラメータ用のこうしたキットを、多くのサプライヤーが販売しています。これらのキットは簡単に使用できて安全ですが、それでも、試料のピペッティング、チューブのキャップ開閉、チューブの移動など、分析手順には多くの手作業が必要です。特に、試料の量が増えたり、複数の異なるパラメータを分析する必要がある場合、このプロセスは非常に面倒で時間がかかるものとなります。SP2000 ロボットは、24 本から最大 336 本のチューブを一括で処理できます。本分析装置は、複数のアプリケーションを並行して処理することも、個々の試料レベルで順次処理することも可能です。

自動化できること

  • 試料ピペッティング
  • 試料管のキャップの付け外し
  • 試料の混合
  • 試料の加熱/冷却
  • 試薬の添加
  • 光検出

SP2000 は、2 つ目のグリッパーと試料ニードル、撹拌機を使って試料処理能力を向上させる、あるいは追加タスクを実行するため、2 つ目のロボットアームを設定することができます。検査キットアプリケーションを pH および導電率(EC)測定と組み合わせ、検査キット分析前の自動試料前処理を行うことができます。試料の EC 値により、ソフトウェアは試料の COD 分析に最適な測定範囲を自動で選択します。分析前の試料の希釈やpH調整も可能。分析前に試料の適格性を確認することで、誤った測定レンジの使用を防ぎ、検査キットの試薬や消耗品の無駄を省くことができるため、大幅なコスト削減が可能です。

この分析装置は、異なるサプライヤーのテストキットや光度計を扱うことができます。

どのように動作するかご覧になりたいですか? ボタンをクリックしてデモ動画をご覧ください。

EC / pH / 滴定 / 濁度 / 色度 / ISE分析

飲料水の品質を正確に管理することは非常に重要です。

SP2000ロボットは、水質試験機関に完全なる「放置可能」のコンセプトを提供します。溶存酸素、アルカリ度、pH、導電率、色度(UV/VIS)(ろ過を含む)、濁度など、水質管理のための代表的なパラメータを完全に自動化できます。

オリジナルの試料採取ボトルをロボットに直接セットできるので、手作業による試料の移動が不要です。内蔵のバーコードスキャナーが試料採取ボトルのバーコードを読み取ります。分析するパラメータを含む試料IDが試料テーブルに表示されます。SP2000は、試料テーブルに表示されたデータに従って、この試料の分析を自動的に開始します。分析結果は、分析後に直接表示されます。

アプリケーションによっては、正確な性能を保証するために、装置の校正を自動的に実行することができます。品質管理チェックや標準との照合を試料と試料の間に配置し、プローブを自動的に再校正することができます。

自動化できること

  • バーコードスキャンによる試料 ID チェックと分析パラメータの取得
  • ボトルのキャップの付け外し
  • インラインまたはペーパーバンドフィルターによる外部試料ろ過
  • 試料の攪拌
  • プローブ、撹拌機、排液ニードル、フィルター、フロースルー・セルの洗浄
  • 装置の校正
  • 結果の計算

デュアル滴定装置を搭載することで、より高い試料スループットを実現し、またペーパーバンドフィルタを組み込むことで、粒子が混じった水試料の分析も可能です。この分析装置は、さまざまなメーカーの現行モデルのメーターやプローブと互換性があります。構成は、フッ化物、硬度、その他多くのパラメータで拡張可能です。

どのように動作するかご覧になりたいですか? ボタンをクリックしてデモ動画をご覧ください。

土壌 pH

土壌の pH 値は、土壌の品質を向上させるための情報を与えてくれます。

SP2000 分析装置は、毎日大量の土壌試料を簡単に処理します。システムが必要な抽出剤を試料に加え、撹拌し、あらかじめ設定された時間待機し、自動的にpHを決定します。攪拌前の時間や安定化基準など、これらの段階内の変数はいつでも変更できるため、1回の実行であらゆる試料タイプと基準に対応できます。

自動化できること

  • 抽出剤の添加
  • 試料の混合
  • pH測定
  • プローブ校正と洗浄

本分析装置の容量は、最大 792 容器(50ml)です。特に大きなバッチの場合、スループットを向上させるため、2つのロボットアームにそれぞれ複数の電極(最大合計 12 電極)を取り付けることができます。土壌のpH分析だけでなく、電気伝導度(EC:Electrical Conductivity)測定も同時に行うことができます。

どのように動作するかご覧になりたいですか? ボタンをクリックしてデモ動画をご覧ください。

粒度分布分析

土壌の分類は環境制御や建設目的にとって重要です。

土壌の分類は、吸収性、収縮または膨潤する能力、保水性、透水性などのいくつかの要因に基づいています。これらの要素のほとんどは、土壌の粒子径と独立して相関しています。土壌の品質を評価する上で不可欠なのは、粘土分画と呼ばれる最も小さな分画(0~2ミクロン)です。粘土分画は、例えば ISO 11277 に従って測定され、土壌を指定されたクラス内に分類することができます。

分析は3つのステップで実施されます:

1. 試料の計量と画分の分離

2. 有機物と炭酸塩の除去

3. 粘土画分の決定

Skalar社では、このうち 2 番目と 3 番目のステップを自動化するコンセプトを開発しました。正確なタイミングとピックアップ高さでの完全自動が実現したため、これらのステップの自動化が特に注目されています。有機物と炭酸塩の除去は SP50 ロボティックアナライザーが、粘土分画の測定は SP2000 プラットフォームが自動化します。

自動化できること

SP50 試料前処理ロボット

SP2000 粘土分画ロボット

  • 水の添加
  • 試料の加熱
  • 過酸化水素の添加
  • 試料冷却
  • 塩酸の添加
  • 試料の洗浄
  • ピロリン酸ナトリウム溶液の添加
  • 水の添加
  • 試料のホモジナイズ処理
  • 試料のピックアップと蒸発皿への移動
  • 試料ピックアップ深さの温度補正
  • 試料加熱

SP2000は、沈殿シリンダー(1000ml)用に35~105ポジション、蒸発皿またはバイアル用に35~105ポジションを設定できます。この手順は無人でも実行できるため、夜間運転も可能です。さらに、他のフラクションの測定も可能です。

試料前処理ソリューション

試料前処理の自動化は、ラボの手順をスピードアップするだけでなく、貴重な作業時間を節約し、精度、再現性、生産性を大幅に向上させます。

SP2000プラットフォームは、試料前処理の効率的かつ正確な自動化に理想的な装置です。試料の分配、排出、希釈、ろ過、試薬の添加、保存、混合、ホモジナイジング処理、元の試料のpH設定、試料の加熱・冷却などの試料前処理技術を統合することができます。このロボットは、ほとんどの試料容器、試薬容器、ラックと互換性があり、複数のピペッティングニードル、撹拌機、ホモジナイザーを装備することができます。また様々なキャップの付け外し装置が利用でき、バイアル、管、スクリューキャップ付きプラスチックボトル、ストッパー付きガラス瓶、磁石式蓋付き容器などに対応しています。

設定の例:

SP2000は、「燃焼損失」(LOI:Loss on Ignition)に必要な計量ステップを実行できます。LOI は、試料が燃焼または揮発し、含有量の一部が失われる高い温度(Skalar 設計の耐熱ラックではオフラインで最高 550℃)に加熱された後の重量変化をモニターすることによって、試料の有機含有量の指標を提供するために使用されます。これらのラックは、オーブンやロボットと直接行き来できます。用途としては、堆積物、汚泥、土壌、廃棄物などの有機物含有量の測定や、セメント、石灰、ボーキサイトの同含有量といった工業用アプリケーションが挙げられます。

SP2000 weighing crucibles
0:00
るつぼの自動計量

この計量ロボットは、総懸濁物質(TSS:Total Suspended Solid)分析の要件を支援するために開発されました。TSS 分析の結果は、従来の廃棄物処理プロセスのパフォーマンスや水質の評価に使用されるため、TSS 分析は廃水産業における標準的な分析となっています。このアプリケーションは、時間のかかる計量プロセスを完全に自動化するため、分析担当者は他の業務に専念することができます。さらに、この自動化により、従来のラボの作業時間を大幅に延長することができます。

SP2000 weighing filter paper
0:00
ろ紙の自動計量

SP2000 プラットフォームによるこの自動化例では、バイアルのキャップの付け外しや圧着、抽出溶液と内部標準液の添加が自動化されています。

SP2000 crimping robot
0:00
GC 分析用の VOC 分析バイアルに入った土壌試料の自動前処理

SP2000 ロボットプラットフォームには、多くの試料前処理アプリケーションに最適なリニアスペーシング機構を組み込むことができます。この機構は、ラボの時間を節約すると同時に、正確で一貫性あるピペッティングにより均一性をもたらします。複数のピックアップニードルをこの機構に取り付けることで、オリジナルの試料ボトルから試料をピックアップし、様々なサイズの分析用管/バイアルに分注することができます。1つのプラットフォームで大きな容器から小さな容器まで対応できるため、設置面積を大幅に削減できます。試料の同時希釈や分析に必要な追加試薬の注入のための追加ニードルも、この同じリニアスペーシング機構に組み合わせることができます。

SP2000 robot Linear spacing mechnism
0:00
異なるサイズの容器からの自動ピックアップとピペッティング

吸着性有機ハロゲン化合物(AOX:Adsorbable Organic Halides)分析のための試料前処理手順の実装により、面倒で頻繁に繰り返される、時間のかかる、重要な手作業をロボットが代行します。これには、試料のピペッティング、希釈、様々な速度での混合、試料ボトルのキャップの付け外し、酸などの危険な試薬の添加に加え、さらなる AOX 分析のための抽出手順の一部として専用カートリッジへの 3ml/ 分の正確な速度での希釈試料の分注などが含まれます。

SP2000 sample preparation AOX analysis
0:00
AOX 分析用自動試料前処理

SP2000 はタバコ試料の抽出液添加、振とう、ろ過を完全自動化します。

SP2000 Tobacco thumbnail
0:00
CFA 分析用タバコ試料の自動前処理とろ過

まず、ろ過・遠心分離した試料のEC値とpH値を測定します。得られた試料のEC値に基づいて、ソフトウェアがその後の金属分析に必要な希釈倍率を自動的に選択します。ロボットが試料をピックアップし、希釈して金属分析用のラックに分注します。その後、残りの希釈前の試料は、他の分析装置で溶存有機炭素(DOC)測定、フェノール、シアン、陰イオン分析を行うために別のバイアルに分配されます。

SP2000 sample preparation platform and measurement of EC and pH
0:00
自動試料前処理と EC および pH 測定

この試料の前処理には多くの手作業が含まれ、分析中にガスが発生したり、実験室が水銀で汚染される危険性があるため、非常に危険です。そのため、ユニット全体がヒュームフード(ドラフトチャンバー)内に設置され、さらに危険なガスをその場で除去する特別なヒューム「ポイント」抽出器を装備しています。

SP2000 sample prep mercury
0:00
水中水銀分析(原子蛍光法)のための自動試料前処理

ソフトウェア

RoboticAccess は、Skalar ロボティックアナライザーを制御するための柔軟でマルチタスクなプログラムとして設計されています。試料の分析中に、すでに得られた結果を処理したり、新しい分析の準備やスケジューリングをしたりすることができます。不正な操作やデータの変更を防ぐため、操作の前にアクセスコードとパスワードが必要です。

ソフトウェアには、Skalar 社によってあらかじめアプリケーションファイルが設定されています。このファイルには、国内外の規則やユーザーが定義した要件に従って分析装置に仕様を実行させるための指示が含まれます。

必要とするアプリケーションを選択し、ラックを分析装置に入れてユーザー定義の試料テーブルを作成するだけで、簡単に分析を開始できます。試料テーブルが完成し、分析シーケンスが定義されたら、分析を開始するか、あるいは別の時間に開始をスケジューリングすることができます。

分析のためすべてのアプリケーションをプログラミング可能です。実行中の分析ステータスは画面で確認でき、分析結果はリアルタイムで表示されます。実行中に、優先試料を追加したり、測定から試料を除外したりすることができます。

結果はユーザー定義の印刷レポートで印刷したり、txt、Excel または LIMS にエクスポートすることができます。終了した分析はアーカイブしたり、バックアップして後で復元することができます。

統合された品質管理機能は、正確な結果と必要な規制への完全な準拠を保証します。QC 試料を分析し、品質管理チャートとその他の貴重な統計情報を作成することができます。また、CLP プロトコルを組み込むことができ、QC や CLP の限界値を超えた場合、ロボティックアナライザーが自動的にアクションを実行します。これにより、高精度の分析結果の作成とロボット分析装置の自動品質管理が保証されます。